1on1 で伝えたので外にも書いておく。
プロダクトやチーム、メンバーのフェーズ
まず現状分析。
- 自プロダクトは PPM で言う花形、金のなる木、問題児、負け犬のいずれに当たるのか
- 勢い MAX でめっちゃ盛り上げるのか、地味に役割を達成するのか。自チーム全集中なのか他チームのフォローに回るのかみたいな方針が変わる
- 自チームは エラスティックリーダーシップ で言うサバイバルモード、学習モード、自己組織化モードのいずれに当たるのか
- チームを改善しなければいけないのか、プロダクトだけを見ていて良いのか。チームで改善できるのか、リーダーや外部の強い意志が必要なのか
- 各メンバーは、期待される役割において SL理論 で言うとどのフェーズなのか
- 指示的行動が必要だとマイクロマネジメントすることになり、マネージャ/メンター的な人/行動を増やす必要がある
役割を網羅しているか
こういう軸で考えていることが多い。
- 体制図上の役割
- サービス開発に必要な役割を (チーム規模によっては兼務アリで) 網羅しているか
- PdM、PjM、TL、etc
- 問題発見、課題化、遂行
- 問題を見つけられる人、タスクに落とし込める人、タスクを遂行する人はそれぞれいるか
- 専門家、ジェネラリスト、ムードメーカー、気が利く人
- 専門家:深く掘らないと解決できない問題を、解決まで持って行ける人
- ジェネラリスト:連携しないと解決できない問題を、人と人を繋げたり、両方の仕事をやったりして、解決まで持って行ける人
- ムードメーカー:ハードな状況でもチームをポジティブなムードに持って行ける人。提案に対して第一声が「面白そう」な人
- 気が利く人:なんか漏れてるものを拾ってくれたり、ムラがあるので解消しませんか or 私がやりますって言い出したりする人
- EM の四象限
- エンジニアリングマネージャーを目指す若者の戦略 - yigarashiのブログ
- テクノロジーマネジメント、デリバリーマネジメント、ピープルマネジメント、プロダクトマネジメントのそれぞれの象限で、マネジメントが成り立つか
- (PPM 次第だが) 基本的にはコントロールするだけじゃなく変化して欲しいので、変化を生み出せる体制になっているかを重視している
コミュニケーションパス
動きが変わるってことはつまり話す相手や内容が変わっているってことなので、その変化を設計する。
- 体制図上の役割に則った定例設計
- 会議体だったり、ただのコミュニケーションの場だったり
- 体制図上の役割以外のコミュニケーション設計
- 体制図上の役割を持たない人でも何らかの役割は持っているので、その役割を最大限に発揮できるようなコミュニケーションパス(「この人同士が話しておくと全体で上手くいきそう」という目論見)を考えておく
- 明確に期待を伝えることもあるし、例えばペアで作業に当たるようにタスクを差配して、雑談から何らかの同期が発生するのを期待することもある
- 各メンバーに対するバックアップ設計
- SPoF になっていると退職・異動・病気等に弱いので、バックアップとして誰が入れるかを考えたり、バックアップを作っていけるようなコミュニケーション設計をしたり
- 既にスキルを持っている人がフォローに入る場合と、サブを育成していく場合とがある
期末は来期体制を考えるためにひたすら丸と四角と線を書いて、「この人に TL を担って貰いたいが、少しチャレンジングなのでフォロー体制や壁打ち相手を用意しておかないと」とか「インフラ強めの人が居ないので他チームからフォローできる体制を作っておかないと、ということはこのチームに目標と余裕が必要」とか「変化を言い出す人が少ないので、世間とのギャップを認識しやすいプラクティスを導入して育成しよう」とか「来期にフロントエンド刷新を狙うために、今からフロントエンドチームを作って、早いうちにタックマンモデルで言う形成期、混乱期を乗り越えておきたい」とかをパズルしています。
観測して、状況を整理して、ハコとコミュニケーションパスを設計する、を繰り返すことで前に進む力を作っているんだと思う。キーマンがいっぱい居たらパズルが楽なので、いいチームにしたい。
いつ考えるのか
期初のチームのキックオフで提示できればチームの自走力が高まるので、そこに合わせて。
あとは 1on1 や四半期面談、半期面談のタイミングで現状認識を更新しておけば、なんか風呂場とかで思いつくはずという設定で暮らしています。細かいコミュニケーションの問題は、チームのイテレーションのふりかえりで拾えるので、設計するのは半期ごとにやっています。